2017年10月26日

感謝!! 日々雑記 450回です。


こんばんは。


  いつも拙ブログにご訪問頂き、本当にありがとうございます。


  皆さんのおかげで、このブログも無事450回を迎えることが出来ました。400回のときには、イロイロと人生の節目となる出来事が重なり、50回のブログ更新に30カ月かかりました。今回は、少しペースを取り戻して、13カ月で450回を迎えることが出来ました。皆さんのご訪問に改めて感謝いたします。


  このブログを始めた当初、年間100冊以上の読書を目標としていましたが、通勤時間が短くなったために読書の時間が減り、約半分のペースになりました。今年は、本の紹介以外に連れ合いと行ったクロアチア旅行記もブログに掲載しています。近年、クロアチアは人気の観光地となっていますが、その風景には確かに心を洗ってくれる美しさと歴史がありました。


  ヨーロッパ旅行と言えば、昨年はチェコのプラハとオーストリアのウィーン(ついでにザルツブルグも)に行ってきました。今年のクロアチア旅行は、2年連続の欧州旅行だったのです。


【プラハ訪問の話】


  昨年のプラハ旅行の目的は、チェコの小説家フランツ・カフカゆかりの場所をたどることでしたが、お陰様で45年間の念願であったカフカが生きた街を訪れることが出来て、感慨もひとしおでした。カフカと言えば、グスタフ・ヤノーホという詩人志望だった人物がカフカとの会話を記した「カフカとの対話」という本があります。


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(「カフカとの対話」 amazon.co.jpより)


  カフカは、1908年から1922年までの14年間、ボヘミヤ王国労働者傷害保険協会に勤務していました。カフカにとっては晩年となる1920年、カフカの同僚であったヤノーホの父親が、詩を創作していた息子をカフカに紹介しました。それ以来、ヤノーホは頻繁にカフカの事務所(カフカには同僚と共有する個室で仕事をしていた。)に訪れて、様々な話をしてもらっていたのです。カフカもヤノーホには暖かく接しており、当時、文通していた恋人ミレナ・イェチェスカへの手紙の中にもヤノーホが登場しています。


  ヤノーホは、第二次大戦後に無実の罪で投獄されますが、その獄中でカフカとの会話を出版しようと思い立ち、昔の記憶やメモなどをたどって「カフカとの対話」を執筆します。そして、1951年に最初の本を上梓したのです。この本には、ヤノーホのこうであってほしいという理想的なカフカが描かれており、後世には創作が含まれているとの批判もありました。


  それでも、生前にカフカの親友であり、遺稿を託されたマックス・ブロートは、この本を読んで、「フランツ・カフカが目の前にいて話しているような気がする。」と評しています。確かに20年以上前の会話を正確に覚えているはずもないので、メモ書きで残っていた部分以外では、不正確な会話もたくさんあるのかもしれません。


  しかし、この本はカフカの伝記ではなく、文学を志していたヤノーホの青春の記録であり、私はひとつの文学作品としてこの本を読みました。この本で描かれるカフカとの会話も、カフカを彷彿とさせ感動的なのですが、なんといってもプラハの街を散策する二人の姿が印象的なのです。そして、プラハの街並みは、今でもカフカが毎日散歩していた当時と全く変わっていないのです。


  カフカが小説を執筆していた場所としては、プラハ城内にある黄金小路(錬金術通り)にある小さな家が有名です。ここは、現在、カフカにちなむ本屋さんとなっており、プラハの観光名所となっています。また、カフカが通ったカレル橋の近くには、カフカ博物館があり、Kをかたどったオブジェが飾られ、博物館の中にはカフカの人生にまつわる様々なものが展示されています。


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(カレル橋近くのカフカ博物館)


  カフカは、その40年強の人生で、最晩年の数か月以外は旅行でプラハを離れる以外、生涯プラハで人生を過ごしました。プラハの街を散策していると、そこここにカフカが住んだ家や散歩した街並みを見ることが出来ます。それは、「審判」に描かれた裁判所や職場に至る石畳の道や路地、建物がそのままそこに存在しているまさにカフカの描いた世界なのです。


  カフカが、14年間勤務した「労働者傷害保険協会」の建物は、現在ホテルになっていますが、その前に佇むと、あの「カフカとの対話」の様々なシーンが心に蘇り、大きな感動が体中を駆け巡るようでした。 


プラハ02.JPG

(14年間カフカが勤務した協会の建物)


  残念ながら、昨年はツアーで東欧を回ったので、プラハの自由時間は3時間。連れ合いの協力で、ほとんどをカフカ巡りに費やしましたが、一度、ゆっくりとプラハで心行くまでカフカ巡りをしてみたいと思います。(連れ合いは、市庁舎前のカフェでのお茶を楽しみにしていたのですが、カフカの犠牲になりました。感謝です。)


450回までの本たち】


  さて、大好きな本の話に戻ります。


  今回も401回目からご紹介してきた本の中で、ベスト10を選びたいと思います。今回はスポーツ本が、オリックスブルーウェイヴ二軍監督の田口壮さんの本1冊のみとちょっとさびしい感じです。ことしは、ハリルジャパンがワールドカップ本戦への出場を決め、野球も波瀾万丈でしたので、これからその手の本もぜひ読みたいと思っています。


  少し横道にそれますが、今年のクライマックスシリーズは、セパともに本当に手に汗握る展開で、時間を忘れて見入ってしまいました。


  パリーグは、楽天の梨田監督が2年目。これまで梨田監督は、近鉄のときも日本ハムのときも2年目で優勝を飾ってきました。今年も開幕から前半は、リーグ1位を続けていましたので、やっぱり2年目のジンクスは生きているのか、と思いました。ところが、後半戦、パワーが大きく減じて連敗が止まらなくなりました。結果はペナントレース3位。


  しかし、CSファーストステージからファイナルステージの第3戦までの戦いぶりは見事でした。すべてのピッチャーが持てる力を出し切り、1点差ゲームをものにしていきました。さすが、梨田監督の短期決戦のさい配は一味違いました。第3戦で逆転直後、中継ぎのピッチャーが後続を断ちきっていれば、楽天は日本シリーズに進出していたと思います。本当に、素晴らしいゲームを見せてくれました。


  一方のセリーグのCSも素晴らしいゲームでした。特にファイナルでは、DeNAは、次から次へと若い選手がニューヒーローとなり、野球における勢いとは何かを改めてファンに教えてくれました。それにしても筒香選手は、ホレボレするほど良い男ですね。日本シリーズでも手に汗を握る試合が繰り広げられることを大いに期待しています。


  スポーツ本の話から話が横道にそれましたが、ここでいよいよベスト10です。(「題名」をクリックするとブログに飛びます。)


10位 「さらばスペインの日々」(逢坂剛著 講談社文庫上下巻 2016年)


 「カディスの赤い星」を読んで、すっかりはまってしまった逢坂剛作品。このイベリアシリーズは、第二次世界大戦前夜から終戦まで、実際ヨーロッパに派遣された日本人インテリジェンスオフィサーは、何を考え、どう諜報活動を行ったのか。エスピオナージとしても、サスペンスとしても本当に面白い小説でした。全部で7作に渡った北都昭平とヴァニジアのはるかな物語は、毎回発売が楽しみなシリーズのひとつでした。逢坂さん、長い間楽しませてもらい、本当に有難うございました。


9位 「人類20万年 遥かなる旅路」(アリス・ロバーツ著 野中香方子訳 文春文庫上下巻 2016年)


  今やこの地球上に72億人以上の人口を誇る我々ホモ・サピエンス。これだけ繁栄した我々が、たった一人のホモ・サピエンスから進化した兄弟姉妹であった。世の中には「コペルニクス的展開」という言葉がありますが、この事実はまさにそれです。たった一人のアフリカのイヴは、いったいどんな経路をたどって世界中に広がっていったのか。息もつかせずに展開していく古代の謎が鮮やかな一冊でした。


8位 「よみがえる力は、どこに」(城山三郎著 新潮文庫 2017年)


  城山三郎さんは、どのようにして近代日本の英傑を主人公とする小説を次々に執筆していったのか。そこには、主人公として描いた英傑たちの気概を直接取材してわが身のものとして感じとる城山さん自身の生き方が反映されていたのではないか。この本の講演と対談からは、その秘密を知ることが出来ます。そして、先立たれた連れ合いに対する深い愛情。この本には、城山三郎さんのエッセンスが凝縮されています。


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(「よみがえる・・・・・」 amazon.co.jpより)


7位 「三国志外伝」(宮城谷昌光著 文春文庫 2016年)


  宮城谷さんが描く古代中国は、歴史書に記された稀代の英傑を主人公に人間としての魅力を存分に描き出します。「三国志」は、史書としての三国志を12年間にわたって描き続けたライフワークと言えるのではないでしょうか。この長い歴史の中で本流からははずれるものの、人間として魅力あふれる人物があまたいたことは間違いありません。描きたかったのに傍流であるために描けなかった人物の魅力を、宮城谷さんはこの本に込めてくれました。本領発揮の面白さです。


6位 「それでも日本人は『戦争』を選んだ」(加藤陽子著 新潮文庫 2016年)


  最近発売される歴史本は、奇をてらったものが多いと感じるのは私だけでしょうか。どの時代にも歴史には謎がつきものですが、完了した歴史の真実を浮かび上がらせるためには、空想だけでは足りないと思えます。日中戦争や太平洋戦争は、戦争を知らない子供たちには摩訶不思議な歴史です。負けるに決まっている戦争は何故行われたのか。この本は、その命題を若者たちへの授業という形で問い詰めていきます。加藤教授のわかり易く正統派の授業に感服しました。歴史とは何かという問いに答える一冊に身が引き締まりました。


5位 「司馬遼太郎に日本人を学ぶ」(森史朗著 文春新書 2016年)


  私を含めて、司馬遼太郎さんの小説に魅了された方々は数えきれないほどたくさんいると思います。この本の著者は、編集者として司馬さんに長い間関わり、その人柄に魅了されてきた方です。この本は、司馬さんの小説の読み方を指南してくれますが、その行間に横たわる司馬さんへの限りない愛情に心を打たれます。まさにこの本は、司馬遼太郎さんへの最良のレクイエムでした。


4位 「ビブリア古書堂の事件手帖7−栞子さんと果てない舞台」

(三上延著 メディアワークス文庫 2017年)


  近年、このシリーズほど新刊の発売が楽しみだった本はありません。本好きの本好きによる本好きのための本、とはこの小説のことではないでしょうか。途中、テレビドラマとなり、世に一大ブームを巻き起こしましたが、この小説の面白さは、この小説を読むことによってしか語ることが出来ません。最終話となるこの巻は、著者の登場人物たちへの愛情があふれていて、すべてがハッピーエンドとなるその手腕に唸りました。素晴らしいシリーズでした。


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(「栞子さん最終巻」 amazon.co.jpより)


3位 「ダ・ヴィンチ絵画の謎」(斎藤泰弘著 中公新書 2017年)


  ルーヴル美術館ではじめて「モナリザ」を見たときの衝撃は、40年近く経った今でも鮮やかな記憶として脳裏に焼き付いています。あの衝撃を生み出した作者はいったい何者だったのか。この本は、500年の時を超えてその一端を教えてくれました。もちろん、この本一冊でレオナルドを語るのは無謀と言えるに違いありません。それでも、これだけの資料に触れつつも、軽妙かつ大胆にレオナルドその人に迫った本は新書本では他にないのではないでしょうか。最終章にたどり着くのがとても残念な、素敵な本でした。


2位 「リヴィエラを撃て」(高村薫著 新潮文庫上下巻 1992年)


  これほどインテリジェンスの不毛さを感動と共に描く本を他に知りません。暗号名「リヴィエラ」に翻弄され、消えていったあまりにも多くのインテリジェンスオフィサーたち。しかし、その一人一人にはその生を生きた人生があるのです。日本人の著者が、イギリスを舞台にインテリジェンスオフィサーの人生をこれだけ見事に描き出す、そのこと自体が感動的です。まだ読んだことのない皆さん。ぜひ一度読んでみてください。驚き、悲しみ、衝撃、感動で時間を忘れること間違いなしです


1位 「村上海賊の娘」(和田竜著 新潮文庫全四巻 2016年)


  さて、この50回の中でもっとも面白かった本は、まぎれもなくこの小説です。著者は、「のぼうの城」を始めとして、まるで映画のような小説を発表し続けていますが、この本もジェットコースターのように次々とシャープなカットが続いていきます。日本人離れした顔立ちの娘、景の自由奔放で清々しい魅力が、血で血を洗う戦いの中で、ひときわ輝きます。景を気に入ったがゆえに宿敵となる真鍋七五三兵衛(まなべ しめのひょうえ)は泉州侍らしい豪快な大男、さらに不死身の海賊。そのキャラクターの魅力も光ります。


  全四巻と長い小説ですが、読み始めればアッと言う間に時間が過ぎていきます。おそらく、この本のおかげで徹夜して寝不足となった人は数えきれないのではないかと想像します。歴史と映画と小説が好きな方は、ぜひ読んでみてください。人生、得した気分を存分に味わうことが出来るはずです。



  そして、450回目も紙面が尽きました。これからも、人生の楽しみを積み重ねて、このブログにて一緒に充実した時間を過ごしていきたいと思っています。今後とも日々雑記をどうぞよろしくお願い申し上げます。


  それでは皆さんお元気で、またお会いします。


本今回も最後までお付き合いありがとうございます。
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posted by 人生楽しみ at 22:37| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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